ヴィーガンイタリアンの美味しさは、樹齢何百年のオリーブの木を守る文化にある。それは子孫を守ることになるから。
rawpixel.com.
ヴィーガンを始めた頃。
20年ちょっと前。
ヴィーガン生活の第一歩は、
マクロビオティックに遭遇したことから始まった。
食べ物が人生を変えるなんて。
思ってもみなかった。
何か新しいものに出会う時は、不思議な風が吹く。
菜食なんて知らなかったあの頃。
三年番茶が欲しいというハワイの知人のために、
デパートというデパートを探し歩いた。
ない。どこにも。
ところが、ある日、何かで鹿児島の生産者を知り、
問い合わせをするも、個人には売れません!って。
困ったなあとつぶやくと、
問い合わせ先の会社を紹介される。
そこで、マクロビオティックにつながり、体質改善のために、
料理教室に通うことになる。
菜食に出会って、
衝撃だったのは、
お野菜だけなのにすごく美味しいんだってことだったな。
興味深かったのは、
マクロビオティック理論。
何でもかんでも陰陽論。
それにはちと辟易したけれど、
とても参考にはなりました。
確かに、私たちが暮らしている三次元は、
両極性の世界です。
、、、プラスマイナス、陰陽、男女、善悪、、、
でもそれは、自然の摂理であって、
理論武装して自分の行っていることを正当化するものではない。
理屈もいきすぎると、屁理屈になっちゃう。
陰陽論も、それを唱える人の「品格」や「寛大さ」によって、
受け取る側の印象が全く変わってくる。
せっかくご飯を美味しく食べようとしているのに、
ガミガミ言われたら美味しくないのと一緒。
私はもっと実践的かつ、柔軟なのが好き。
思想的、精神的、心理的、感情的に物事を扱うと、
奥行きがありすぎて、
物事が複雑化する。
新しい世界について、たっくさん勉強して、
それを全て捨てて、
結局、なんだかんだ色んな寄り道をしながらも、
マクロビオティック料理の師範科卒業。
それまでの料理の常識とは、全く異なり、
新鮮ではあったなあ。
何かしっくりこないという感覚も同時に。
、、常に違和感があった。それがさらなる探究心をかきたてた。
おかげで、マクロビオティックにつながりながら、
食に関するありとあらゆる講演会や書籍、あらゆる食事療法、
集められる限りの情報や、お料理本をかき集め、
しまいには、書籍コーナーの充実した自然食品店まで作ってしまった。
ちょっと時代を遡るけれど、、、
私がごく普通の美容師さんでない理由。
健康上の問題で、美容師には向かなかったから。
それが一番の理由かな。医師にもやめるように勧められたしね。
お店は継いだものの、具合の悪かった悩み多き20代30代。
今思い返せば、心の暗黒時代。(最終的にはステロイド薬の副作用で3ヶ月寝たきり)
そこから抜け出せたのは、母の愛だった。
からだじゅうの発疹で、痒くて痛い、
太陽にもあたれない私をトルコに連れて行った。1992年。。。
後である人に聞いたら、再誕生の聖地に訪れたらしい。
トルコ旅行で。
サロンのお客様に、よく思われなかったけれど、、、
10日間以上、母は思い切った決断をして、お店を閉じた。
ずいぶん大胆だよね。
帰国後、私は高熱を出して、、、怒られたけど。。。
待ってたお客様が押し寄せて、超忙しいのに、
私が寝込んじゃったから、、笑。
あの旅行のおかげで、
それ以来、大きく風向きが変わったんだよ。
スピリチュアルなんて知らなかったけれど、
パワースポット巡りをしてきちゃったんだね。
さらに大きな大きな風が吹く。
何かが私を呼んでいる気がした。(ここから色んな出会いが加速。。)
常に、アンテナを張り巡らし、
体質改善の道は続く。
そして、最終的には、「食べ物を変える」ことに行き着いた。
マクロビオティック、
ローフードや、ナチュラルハイジーンを、
積極的に楽しんでいた。
食べ物で、全てが良くなると思い込んでいた私に、
さらなる試練が訪れた。
2002年、母は大腸ガンで入院。
ヴィーガンになって、体質改善をしたのに、
なぜ病気になるの?どうにもやりきれない気持ち。
なぜ?なぜ?そう思いながら、「手当て法」をとことんやりましたよ。
色んな手は尽くしたけれど、名医を訪ねたりしたけれど、
ガン化した腫瘍が、直腸付近で出口をふさいでいるのを、
直せる手立ては、外科手術しかないことがわかった。
無力感。。。悲しかった。
「病気治しのための食事法」という考えが、
間違っていたこと。単にそれだけではないけれど、
私の中の狭い考えや、恐怖心が、
炙り出された時期が始まる。
自分の中の見たくない部分、認めたくないものが、
たくさんあった。
それに気づかせてくれたのは、
ミケランジェロ氏の「哲学」の講義だった。
そもそも、病気って何なんだ。
彼の哲学の講義は、多分野にわたっている。
世界史、物理学、宗教学、解剖学、生物学などなど、、、、
「自然は完全である」という自然の法則を学ぶ講座。
何年も、同じ講座を聴講し、実践し続けた。
なぜって?
「自分の中の常識」を根底から覆すのに、数年かかったからね。
私に別世界を案内してくれたイタリア人ミケランジェロ氏。
恐怖に取り憑かれていた私の過去を、
洗いざらい表出させ、
総決算を行うことになった。
いわゆる大々的なデトックスの始まりはじまり。
それまでの社会通念と真逆を行く「考え」
それを取り入れるのにはすごい勇気のいることだったけれど、、、
「人の魅力」というものに、
強く惹かれる自分の中には、
「自分を信じていいんだ」という気持ちが、
洪水のようにあふれかえっていた。
「人の魅力」
惹かれる。
そこに物理的な引力があるとすれば、
それは、自分の中にある「可能性」で、
未来の自分がそこにあることを示している。
だから、魅力を感じて、つながりたい、吸収したいと思う。
そして、まずは真似をしてみる。
いいと言われることは、みんな即実践。
10年間は、とにかく寝てもさめても「ミケランジェロ」でしたね。
どれだけ自分に投資をしたか、
かなり、、、ですよ。 うふふ 。。。
大きな潮流(世間の常識)から、離れて、思い切って逆流した。
やる気と根気で頑張った10年。
それがあったからこそ、大変革を遂げて、
運気を一気に逆転させ、
何が起ころうと、運命の糸は、
自分で紡ぐことができるという自信につながった。
内面に、ラッキーを引き寄せる磁力を生み出し、
素敵な人を引き寄せる「磁力」がさらに増幅していく、
流れを作り出した。
今、それがはっきり見えた。
自分の中に「本当の自分」が生まれたということが、
振り返ってみて、今 納得!
その他に何を学んだかって?
それは、言葉では言い尽くせない。
言えることは、地に足がついたこと、
「恐怖心」「痛み」「変化」に対して怯えなくなったことかな。
だからって、それらがなくなるわけじゃなくて、
一緒に居られるようになった。
でも、これは、すごく大きいことでしょ。
いろんな食事法や、健康法が、世の中を席巻しても、
いちいち惑わされない。
ある食事法で「油は敵」だと教えられたことがあったな。
どのお医者さんだっけ。
マクロビオティック関連の方だったか。忘れた。
油なしの生活をしていたら、
頭まで硬くなった。
先生に、
「何で油が悪いんだ」って言われたっけ。
そうだよなあ。
オリーブオイル食べてみよう。
もう頭で考えるのはやめ〜
やーめた。(2004年くらいの話)
頭で考えずに、体と対話することを始めたのは、
この頃から。
季節によって、体調によって、
からだが必要とするものは、いつも異なる。
からだが食べたいと思っているものを食べたいだけ食べる。
この方式に切り替えた。
しばらくすると、
パサパサしていたからだも潤ってきた。
私たちは、ほとんど水分でできているとはいうけれど、
その水分を保有するのに欠かせないのは、油。
ヴィーガンイタリアン料理がおいしい!
やっぱりイタリア人のセンスには脱帽ですね。
イタリアまで食べに行きましたよ。
ヴィーガンスイーツも食べ放題。
日本では、ありえない美味しさ。
リッチな味のジェラートも食べ放題。
お食事を制限しなくていい、この自然な食スタイルは、
「文化」そのもの。
これから、皆さんに、
その美味しさを味わっていただきたい。
是非是非、美味しさを生み出す「文化」食べて下さい。
美味しいさ。
その陰には、「脂肪」「塩」「酸味」「熱」の大きな要素があります。
自分用のお料理は、とってもシンプルだけど、
とっても美味しいのは、それぞれの要素を満たしているから。
私のお一人様用のシンプル料理は、
旨味を引き出す「オイル」オリーブオイルが主役。
その時の体調によって、
量を加減するけれど、
普通の日本の食卓の量をはるかに上回ってると思うな。
「塩」もよりどりみどり、
いろんなものをチョイス。
時々使うのは、スモーキーなお塩。
特別な時に使う、ラベンダーやバラのお塩。
自然海塩の粗塩も美味しいね。
粉雪のようなお塩もある。
コレクションは多数。
全て自然のお塩。
減塩の必要もなし。
自然のミネラルたっぷりのお塩は、
減塩の対象にはならないと思います。
全てからだに聞く。(栄養学はいらない)
酸味も、たくさん持ってるよね。
レモン、梅酢、お酢(ビネガー)をよく使います。
味を引き立て、まろやかにしてくれる、
魔法の調味料です。
最後に、熱。
イタリアの先生に学んだのは、
「熱」をどう加えるかだったなあ。
素材の旨みや食感を大きく変える、
「熱」マジック。
こうやって書いただけで、
なんだか美味しいものを食べている気になってきちゃった。
では、今日はこの辺で、、、
さあ、美味しいもの作ろうっと。
井沢慶紅でした。
0コメント