『デルス・ウザーラ』黒澤明監督は、人間の原点を観た!

産業革命以来、私たちは、地球の宿主のように、自然から、搾取、畜産業や農業の分野までも、利益を追求するための工業化をして、自然をコントロールをしてきました。あたかも自分たちが、地球を回しているかのような生き方をしてきました。毎日の天候に、「暑い」だの「寒い」だの文句をいい、気候の変化についていけなくて「風邪ひいちゃう」とか、花粉が飛ぶ時期には、花粉を飛ばす樹木や風をうらんで「今年も早くに医者にいかなくちゃ」などと言い、人間として、動物界の一員として、自然界に属している事を忘れてしまった生き方をして来てしまった事に、まったく気づいていませんでした。1970年代に、世界の巨匠である黒澤明監督は、若い時に読んだアルセーニェフの紀行文『デルス・ウザーラ』を映画化しました。ストーリーは、翻訳文解説にあります。自然の中に生きるとは、どういうことかを、森の中に生きるデルス・ウザーラは、彼の生涯をもって示しています。この映画は、観る側の感性を刺激します。私たちは、自ら忘れ去っているものが何であるかも知りません。ここに当たり前のようにある物に囲まれているくらしは、実は、革命後に「人民が勝ち取った権利や、物質文化」の賜物です。「便利」「楽」「速い」「安い」を求めて、現在の経済は、右往左往しています。本当に私たちは、何を求めているのでしょうか。私たちのこの考えがどこから来たのかもしらないまま、あれを手に入れれば、またこれが欲しいと、物質的、感情的欲求は、止まりません。

リフレクソロジールームmama-kitchen

「何か足りない」この気持ち。実は、私たちのバーストラウマから、来ていたという事実も、ここ数年の「リバーシング」という「再誕生」という体験を通して知りました。自然界に生きる動物として、母からの充分な関係を得る前に、社会にポンほおりだされてしまった私たちは、「いつも足りない」という、充電不足のような感覚を基盤に、育ってきました。精神的に貧困に喘いでいる人々が多いことは、あきらかです。安定剤や睡眠薬の常用するひとが大多数にのぼり、自殺者の増加、メンタルクリニックの増加、虐待行為の増加、性的犯罪の増加などがそれを物語っています。薬は何の助けににもなっていません。多くの人は、疲労感を抱えています。これは、精神的疾患の始まりです。ドリンク剤や、安定剤を加えても何も「安楽」は得られない事がわかってきました。物質的に恵まれた理想の生活を実現した今、そこが同時に終着駅となりました。私たちを支配して来たエゴは、私たちの「恐怖心」が大好きです。「エゴ」や「プライド」が心の真ん中に鎮座してきたこの文化を、そろそろ卒業しても良い時期ですね。次のステージにシフトしましょう。
デルス・ウザーラ モスフィルム・アルティメット・エディション [DVD](2006/04/26)ユーリー・サローミン、マキシム・ムンズク 他商品詳細を見るこの作品は、黒澤明監督が、若い頃に読んで感銘を受けたアルセーニェフの紀行文『デルス・ウザーラ』を、黒澤監督が、1970年代にソ連で映画化した作品である。 黒澤監督は、若い頃に読んだこの本(『デルス・ウザーラ』)を永年に渡って映画化することを夢見て居た。そして、1970年代にソ連から「一本撮らないか?」と提案された際、黒澤監督が、「『デルス・ウザーラ』を撮りたい。」と言った処、ソ連側は、「『デルス・ウザーラ』を知って居るのか。」と、大変驚いたと言ふ逸話が残って居る。当時のソ連が、「芸術上の問題は100%黒澤監督に任せる。」と言って、この作品を制作費無制限で黒澤監督に撮らせた事は驚きであるが、これは、当時のソ連において、黒沢明監督が、イデオロギーを超えて、いかに高く評価されて居たかの反映であろう。1975年国際映画祭にて金賞を受賞している。

☆ Body knows the future ☆

からだの声に耳をすませばいいの?声って何?この「瞬間」からだのそこかしこが、どんな風につながって、そしてすべての組織や育みを、足は大地に伝えているんだろう。手には何を携えているんだろう。網膜に映る現実を、心にどう伝えているんだろう。内なる「目」で、どこに心地よさがあるんだろうって感じて。ほらほら!「生きる」こと、楽しみに待っている「細胞たち」がある。そうなんだね。からだは未来を知っている。