知性よりも肉体のほうが賢明!

 D.H.ロレンスの言葉がありました。「心と身体をつなぐトラウマ・セラピー」引き続きこの本から引用します。
Waking the Tiger: Healing Trauma: The Innate Capacity to Transform Overwhelming Experiences(1997/07/07)Peter A. Levine商品詳細を見る邦訳版「心と身体をつなぐトラウマ・セラピー」 有機体としての身体には数多くの体験が記憶されている。その記憶をもう一度身体上に呼び起こして、トラウマとして封じ込められていた体験をポジティブなエネルギーへと変換し生命エネルギーを高める最新のトラウマセラピーである。
(以下引用文)「私は、知性よりも肉体のほうが賢明だと信じている。無意識の身体こそが、我々の生命が湧き上がる場所なのだ。それによって我々は自分が、魂の深みと宇宙のあざやかな広がりに達するまでに深く生きていることを知るのである」―――D,H.ロレンス以下は本の抜粋です。トラウマの話で、ギリシャ神話をモチーフに書いている部分も面白いので読んでみてください。「メデューサ」の伝説のなかで彼女の死体から、翼のあるうまペガサスと黄金の剣を持つ戦士クリュサオールが生まれたとあります。メタファーとして、剣は絶対的真実を表し、神話の英雄たちが身を守る窮極の武器を象徴していて、明晰さと勝利の喜びであり、驚くべき挑戦に立ち向かう感覚と、最高の能力です。馬は本能的な落ち着きを表し、翼は運動、飛翔、地上に縛られた存在からの上昇のイメージ、馬は本能と身体を意味するので、翼のある馬は、何かを体現する事を通じての変容を意味しています。トラウマの癒しを始める際に、内なる身体感覚「フェルトセンス」を使いますが、これは私たちが症状、つまりトラウマの影を見つけるための入り口としての役目を果たします。フェルトセンスペルセウスがメデューサとの対決に盾を使ったように、トラウマ克服のために盾に相当する感覚、つまり「フェルトセンス」を使う事ができます。ここまで読んできてますます面白そうです。フェルトセンスは、言葉で定義するのが難しい概念です。というのは、言葉は直線的なプロセスであり、フェルトセンスは非直線的なプロセスだからです。身体に体感させるしかないですね!私たちは、「有機体」を、相互依存し従属する、互いの関係と属性がその全体としての機能に大きく左右される要素の複雑な構造であると定義しました。お気に入りの音楽を聴くときは、私たちは個別の音ではなく、聴こえてくるもの全体の体験に集中するものです。フェルトセンスは、感覚の総体を体験するための手段だと言えるでしょう。トラウマを癒そうとするプロセスでは、私たちは個々の感覚に注意を向けます。近くと遠くの両方から観察すると、こうした感覚は前景と背景として同時に体験され、ゲシュタルト、つまり体験の集大成を作り上げます。すべての出来事は、この個々の部分と統合された全体というニ元性において体験する事ができます。フェルトセンスを通じて一体的に知覚されたものが、いかにしてトラウマを解きほぐすかという啓示をもたらすのです。トラウマの癒しに必要な本能を活用するためには、フェルトセンスを通じて得られるトラウマのサインに気づき、それを利用できなければなりません。言葉にすると難しくなってきましたね!エクササイズを重ねて行きましょう!・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・エクササイズ(フェルトセンスを体感する)あなたの体が、あなたを支えているものの表面にどのように触れているか感じてください。皮膚を感じ、服の感触を感じてください。皮膚の奥を感じてみてください。・・・・・・・・・どんな感覚があるでしょうか。どんな身体感覚がこの心地よさの原因になっているのでしょうか。時間と共にその感覚はかわるでしょうか。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・重要なのは、心地よさの体験は、あなたのフェルトセンスからくるのであって、椅子やソファや何かであれ、あなたが座っていりものの表面からくるののではないということに気づくことです。フェルトセンスは流れる川ののようなもので、その環境によって形を変えるエネルギーであると説明してます。そして感情とはどのように異なるのでしょうか。感情はフェルトセンスの一部ですが、・・・・・・悲しみ、怒り、恐怖、嫌悪、喜びなどという「カテゴリー分け」された感情は強烈で、直線的です。・・・・・(以上引用文)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・フェルトセンスについての記述は続きますが、言葉では表せない感覚ですし、私たち日本人はまず感情というものも押し殺してこの社会で生きてきています。ゆっくりゆっくりとペースを落として自然体であるこの肉体が感じている感覚に注意を向ける事からはじめるとよいと思います。これは、たった一人でやることはとても難しいですね。シェアリングの環境作りもして行きます。いま小さなグループですが、フェルトセンスの体験は始まりました。間接的につながっている多数の人々ともすでにこのさざ波(これは私のフェルトセンス)を共有しています。私たちの有機体としての身体の反応はとてもシンプルで、脅威に反応する際、戦うか逃げるかという防衛反応を示します。多くの脳科学の本では、いろいろなテーマで人間の脳の世界に触れていますが、この反応は、虫類脳が示すものです。それ自体感情の入り込むところではないのですが、数々の体験特にバーストラウマによって、闘争本能や戦闘本能で生じたエネルギーはその逃げ場を失い凍りつきそこに固定してしまいます。本能的に収縮してしまいます。同時に母親が感じていた恐怖心もとりこみます。(恐怖心も同じように収縮のエネルギーです。システムオブナチュラルヘルスで学ぶ恐怖心は、フェルトセンスだといえます。良いも悪いもない単なるエネルギーとして私たちは捉えています。そしてそれは愛のエネルギーでもあるのです。収縮の対極にありますが、無限に広がるエネルギーです)出産時期に母親と一心同体であった赤ちゃんでは、恐怖心とともにそのときの起こったできごとをトラウマとして脳と身体に刻み込んできたのです。キネクラブジャパンでは、リバーシングセッションを通じて自分の身体の中に眠っている新しい側面を体験できます。非常にパワフルです。ママキッチンでもセミナーやセッションを後援していきますので、お楽しみに!

☆ Body knows the future ☆

からだの声に耳をすませばいいの?声って何?この「瞬間」からだのそこかしこが、どんな風につながって、そしてすべての組織や育みを、足は大地に伝えているんだろう。手には何を携えているんだろう。網膜に映る現実を、心にどう伝えているんだろう。内なる「目」で、どこに心地よさがあるんだろうって感じて。ほらほら!「生きる」こと、楽しみに待っている「細胞たち」がある。そうなんだね。からだは未来を知っている。